演奏会データ
合同演奏会
1985年7月26日 (金) 6:30pm   金沢市文化ホール
・ベートーヴェン/交響曲第5番ハ短調作品67 (金大)
・シューマン/交響曲第1番変ロ長調作品34「春」 (京大)
・シベリウス/交響詩「フィンランディア」 作品26 (合演)
 アンコール:チャイコフスキー/白鳥の湖より ワルツ

金大 京大
学生指揮者 松浦正純・森田正秀 柿元生也
コンサートマスター 辻 昌弘 伊藤友二
団長 茶木憲司
顧問 川口恒子・山下成太郎 谷口安平
合演実行委員長 大野成義 森口真司
パートリーダ 1stVn:辻 昌弘
2ndVn:鈴木達也
Vla: 鎌田 晋
VC: 坂上 泰
CB: 山城隆章
WW: 住吉弘行
BW: 高桑智徳
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 ごあいさつ




 京都大学交響楽団 


 今回、金沢大学フィルハーモニー管弦楽団との合同演奏会を開催させていただくにあたり一言御挨拶を申し上げます。
 京都大学交響楽団はオーケストラというものが希であった大正5年に好楽の学生達によって創立され来年には70周年を迎えることになります。音楽することに対する学生達の熱意は第二次大戦中の困難にも挫けること無く恒例の年2回の定期演奏会をやり遂げたとのことであります。学生オーケストラには学業の傍らの課外活動としての限界か年々団員が入れ替ることによる不安定など避け難い困難がありますが、これを克服する原動力はこの若いひたむきな情熱と時間をかけた練習であり、これによってプロのオーケストラとはまた違った純粋な言葉を作り出せる良さをも持っております。何よりも、多勢の若い人達が各々の持場で力を併せて音楽を作り上げ、音楽会を成功させるというのは素晴らしいことであります。
 今回は、各々の地で活動する二つの大学オーケストラが一堂に会して日頃の研鑚を競いかつ共演いたしますっ若者達の友情の高まりが、常日頃には見られない素晴らしい音楽となってほとぼしることを信じて疑いません。
 7年前に引続きこの有意義な企画の実現のためにご尽力いただいた金沢大学の関係各位およびご来聴の皆様方に心から感謝申し上げます。

   京都大学音楽部長
   京都大学法学部教授 
                      谷口  安平

 



 金大フィルハーモニー管弦楽団


 今回は、京都大学と金沢大学のオーケストラの合同演奏会が、7月26日、金沢市文化ホールで開催の運びとなり、大変喜ばしいことと思います。
 さて、金沢大学フィルハーモニー管弦楽団は6月30日にサマー・コンサートを終えたばかりですが、先ずベートーヴェンの「運命」を指揮者をかえて松浦正純がふります。京都大学オーケストラはシューマンの「春」を、最後に両大学合同でシベリュウスの「フィンランディア」を金大の松浦が指揮いたします。
 京都大学交響楽団は長き良き伝統と優秀な技術をそなえたオーケストラです。金沢大学は昭和24年に開学されましたが、金大フィルはその翌年発足第1回の定期演奏会が秋に行われました。以後先輩の熱心な応援のもとに順調な歩みを続け、近年は殊に中央より指揮者の客演を得て、力量をつけて参りました。音楽にもそれぞれの地方の風土が何らか反映するものだと思われます。ベルリンフィルやウィンフィルまたフィラデルフィア管弦楽団といったそれぞれのオーケストラにはそれぞれの音があるのであります。京都も金沢も、純粋な日本の良さを残した都市といわれております。両大学の管弦楽団の音色はそれぞれの持味を生かしつつ、きっとよく響き合うことでしょう。
 昭和53年の夏、京都大学との合同コンサートの記録が残っています。 その時にもまして盛会でありますよう、また市民の皆様に楽しんでいただけますように、なかでも両大学の管弦楽団にとって、よき研鑚の場となりますように、心からお祈りして、御挨拶の言葉といたします。

  金沢大学フィルハーモニー管弦楽団顧問
  金沢大学教育学部教授 
                       川口  恒子







京都大学音楽部交響楽団
  演奏旅行総務  森口 真司


 皆様、本日は金沢大学フィルハーモニー管弦楽団、京都大学交響楽団合同演奏会においで下さいまして、誠にありがとうございます。私共京都大学交響楽団は毎夏、広く日本中の方々に生のオーケストラの音を聞いていただこうと、各地で演奏旅行を行っております。今年も7月17日より北陸地方の各地で演奏をしてまいりましたりそしてその締めくくりとして金沢大学フィルハーモニー管弦楽団と合同演奏会をもてることは望外の幸せであります。
 こうして遠く離れた私たちが、音楽という媒介を通して交流をもつ機会を得ることができたのは誠に喜ばしいことだと思います。どうぞ最後までごゆっくりお聴き下さい。またこの演奏会の開催に御早力下さった方々に、この場をかりて厚く御礼申し上げます。




金沢大学フィルハーモニー管弦楽団
   団長  茶木 憲司


 本日は、お忙しい中、京都大学音楽部交響楽団と金沢大学フィルハーモニー管弦楽団との合同演奏会にお越し頂き、誠にありがとうございます。京都大学は、全国の大学オーケストラの中でも最も優れたオーケストラの1つであり、私達金沢大学との合同演奏会は7年前にも行われています。
今宵は、皆様に白熱した演奏をお聞かせできることでしょう。 どうぞ最後まで、ごゆっくりお聴き下さい。
 末筆となりましたが、演奏会を催すにあたり、御指導下さいましたトレーナー各氏、OB各位、そしていつも暖かく御支援下さる皆様方に心より感謝いたします。そして、この演奏会を1つの契機として、更に発展をしていきたいと考えておりますので、今後も私達に、御指導、御支援を宜しくお願い致します。
京都大学音楽部交響楽団
  学生指揮者  柿元 生也



 132期より136期まで当交響楽団のオーボエパートトップを務めた後、今期より学生指揮者として団員を総括する。パートトップになるだけでも多大の努力、才能を必要となるのだが、それを5期にも渡る長期間、文字通り京大オケの顔として君臨し、尚かつ今期よりは学生指揮をものするという類いまれなるエネルギーの持主である。だが、それだけに彼の音楽に対する厳しさも並ではなく、一見クールに見えるその目から発せられる虎視眈々とした眼光によって、わが団員の寿命を削りとるのにやっきとなっている今日この頃である。


私立六甲高校出身 大学院工学研究科
資源工学専攻 修士1回生
金沢大学フィルハーモニー管弦楽団
  学生指揮者  松浦 正純



 情熱。

 深い淵の奥にひそむ‥‥・…悲しい・‥・‥・‥重苦しい(腹)‥…‥‥・静かな、実に静かな…・…‥もえ上がる・‥…‥楽しい‥‥…・・かろやかな・‥・…‥やさしい、実にやさしい(太腹)‥‥…・・もえ上がる

 学生指揮者として、オーケストラの指揮にあたり、なおかつ、トロンボーン奏者として、団員のかがみとなる。

情 熱 を も っ て ‥・・…‥。


福井県立藤島高校出身
工学部大学院修士課程 電気工学専攻