第1位はこれも、想像に難くないのですが、ベートーヴェンの「エグモント」序曲が選ばれました。ダントツの9回ですが、不思議と定期演奏会だけ!に登場しています。曲のあまりにも重苦しい冒頭部がサマーコンサートにはそぐわないためかもしれません。弦初心者のデビュー曲として手ごろな点もあるかも知れません。
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対照的に、主にサマコンでの最高登場回数で、2位に輝いたのは、「フィンランディア」でした。これも順当なところ。最終部へ向かっての清清しい盛り上がりも、サマーコンサートにふさわしいからでしょう。
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第3位は、同じくベートーヴェンの「コリオラン」序曲でした。意外にも、サマーコンサートでも多く演奏されており、ちょっと不思議なところです。「エグモント」よりは若干技術的に易しいためかも知れません。譜面づらは簡単でもベートーヴェンの特徴的な重い音を出す必要があり、学生指揮者には実は難しいところもあるはず。
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その他で、演奏頻度の特に高いものは、マイスタージンガーの前奏曲くらいでした。まだいろいろな可能性に、挑戦し続けていると言うことかもしれません。
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初期ではロッシーニ、ベートーヴェン、モーツアルトの序曲等が、定番だったようです。ワーグナーなどは80年代以降にレパートリー開拓をしています。
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特徴的な選曲では、第35回定期のフランク「贖罪」という、難解な曲の例があります。また、金大フィルには貴重なフランスもので、ラヴェルの「古風なメヌエット」が目を惹きます。同じく、馴染みの少ない、イタリアものでは、「ナブッコ」序曲を2回演奏しています。 |
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